


内装でも住宅の設計でも、1番くらいのに難しいのが照明計画です。
その良し悪しで内装が台無しにもなるし、住い手によっても光の感じ方はまるで違う。
ただ思うことは日本の住宅は明る過ぎる。
戦後の貧しさから脱却し、高度経済成長を経て、明るさこそ正義!豊かさの象徴!のように思われた時代がありました。
その時代から何十年も経過した現在であっても、あまり変わっていないように思います。
そしてそれが当たり前となり、疑問や違和感を感じなくなってしまった。
少なくとも住まいは、そんなに明るくなくて良い。
写真の葛岡の家では、少し少ないかも?と思うくらいの計画で提案しました。
照明器具は多灯分散で、いわゆる40w程度のLED電球が主照明です。
天井にはほぼ照明はありません。
木の板の天井が穴だらけではインテリア的に台無しですし、低い位置で灯りがある方が落ち着くからです。
大昔から焚き火は下にあるのが普通です。
そして太陽は上にある。
だから活動的な時間から就寝に向かうにつれて光の重心は落とすべき。
それが自然であり本能だとおもいます。
そして狙い通り、「家に帰ると眠くなる」とオーナーは言ってくれ満足されています。
眠くなる家とは褒め言葉だと思っています。
あと単純に、オシャレな家って少し暗くないですか?笑
同じインテリアでも少し暗くすると印象って変わるんです。
お金掛けずにオシャレになるし、早寝で健康になる。
そして節電にもなり、良いことづくしです。
建築工事としては控えめにしておくのが大事です。
足らないと思えば、スタンドなりを買えばいい。
その方がインテリアを楽しむ余地があるし、多用途に使えます。
暗いことは悪いことじゃない。
落ち着いた住宅を色んな視点から目指してみましょう。
スタッフあべ