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OPEN HOUSE 開催のお知らせ

この度、弊社にて設計した住宅のオープンハウス、完成見学会を開催致します。

◼️概要

・弊社工房にて製作した3.5m造作アイランドキッチン

・景色を取り込むフルオープンサッシ

・施主DIY塗装による内装仕上げ

・床下エアコン

・住宅性能 Ua値0.39 C値0.4 耐震等級3

・建築面積 約49㎡(15坪)

・延床面積 約80㎡(24坪)

◼️開催場所

仙台市泉区(予約者に現地住所をご連絡致します)

※数台分の駐車場のご用意があります。

◼️開催日時

3/22(土) 3/23(日)

①11時~⑧11時~
②12時〜⑨12時~
③14時〜⑩14時~
④15時~⑪15時~
⑤16時半~⑫16時半~
⑥17時半~⑬17時半〜
⑦18時半~⑭18時半~


◼️お申し込み

ご予約は下記HPお問い合わせフォーム、またはInstagramDMにて受け付けております。

dessert-furniture.com

Instagram

送信後3日以内に返信がない場合はお手数ですが再度お問い合わせをお願いします。

ご予約の際、下記をご記入をお願いします

①お名前

②当日のご連絡先電話番号

③参加人数(例:大人2名、子供1名)

④希望日時(①〜⑭)

⑤一般または同業、関係者など

◼️注意事項

・靴下の着用をお願いします

・会場にて白手袋を配布します、着用お願いします

・1組50分を目安とさせて頂きます

・入口にてお手荷物を預からせて頂きます

・同業者、関係者の見学も歓迎していますが、一般の方優先とさせて頂きます

注意事項確認の上、ご協力お願い致します。

状況によって急遽開催見合わせ、予定の変更など、ご予約の際はその旨ご了承ください。

燕沢の家・自邸 窓結露と絶対湿度

日本の住宅の冬の問題。

その1つが窓の結露と言えます。

何故問題なのかと聞かれたら、結露が起因するカビの発生やダニの温床になるからです。

世界に目を向ければ、結露すると欠陥住宅と判断される国があるくらいです。

アルミサッシを経験したことない日本人は、ほぼ居ないと言っても過言ではないように思います。

実家、または賃貸アパートなど、冬になると結露でびしゃびしゃになりカビが発生、壁やカーテンにも広がる。

カビは健康を脅かす厄介や存在ですし、掃除も面倒でしかありません。

掃除して見た目は綺麗になっても、石膏ボードと壁紙の間で繁盛していることも多いです。

室内は何かしらのストーブで温めて、生活で出る水蒸気で湿度上昇。

でも外は寒く、ガラス周りが冷え込む。

その室内外の温度差で、窓枠やガラスで露天温度になり水蒸気が気体から液体に変わる、それが結露です。

ではどうしたら結露が無くなるのか?

基本的には窓の高断熱化しかありません。

現在日本では、窓メーカーは様々有りますが、アルミサッシ、アルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシ、木製サッシと種類が有り、この順番で断熱性能が高くなる傾向にあります。

さてさて燕沢の家はというと、6割が木製サッシで4割が樹脂サッシです。

できる限りの高断熱化且つ、準防火地域による防火設備の義務化により、木製サッシが割合多くなった結果です。

その家が結露するのか、しないのか!?

残念ながら結露は発生しました…。

南の窓です。

日射取得用のため複層ガラス(2枚ガラス)であることと、防火窓のためガラススペーサー(銀色の部分)がアルミなのが大きな要因です。

北の窓です。

トリプルガラス、樹脂スペーサー(黒色の部分)の恩恵で、南より過酷な環境のはずが結露は少なめ。

2枚ガラスと3枚ガラスの性能差は明らかですね。

しかしどちらも、ガラスは多少結露してもフレームは結露無し、流石です!

撮影時の室内環境は室温17.8℃。

(外部を測り忘れた汗)

相対湿度64%、絶対湿度9.7g/m3。

まあ、ぼちぼちな室内環境ですかね?

とりあえず過乾燥ではない。

絶対湿度計をお持ちのご家庭はほぼ無いと思いますが、実はこの絶対湿度が大事です。

相対湿度は気温に応じて変動するのであまり当てにはなりません。

1立方メートル辺りの水蒸気の質量を測ります。

縦が気温、横が相対湿度で、マスの数字が絶対湿度です。

赤と黄色は乾燥気味でウイルスの活動が活発なエリアです。

青、水色はウイルスに対して抑制出来る環境です。

でも青ほど湿潤だとダニの活動が活発化します。

なので絶対湿度は水色のエリアで、それを1年を通して目指せると大変健康的な室内環境になります。

もし、「室温が高くても結露してないよ」ということがあれば、湿度量が低く乾燥状態と推測出来ます。

快適な温湿度を作りつつ、結露しないようにするには冒頭の通り、窓の高断熱化が大事です。

高断熱をし過ぎて後悔は無い!(誰かの名言)

絶対湿度計はみはりん坊Wがオススメです。

程よく正確でリーズナブルらしい。

自分の家の環境、把握するのにいかがですか?

スタッフあべ

燕沢の家・自邸 冬を迎えて

高気密高断熱住宅を求め、自ら設計し、住んで半年が過ぎ、厳冬期を迎えようとしています。

自邸の性能はUA値0.37、C値0.2、ηAH値2.3です。

2階LDKで1階は寝室・水回りです。

冷暖房設備は床下エアコンとロフトエアコンです。

冬はどんな暮らしぶりになるのかずっと楽しみにしていました。

日射取得は特別多くはないので、1階の床下エアコンはずっと付けっぱなしの状況です。

率直な感想としては『もちろん暖かい、けど足元が少し寒い』です。

HEART20のG2一歩手前でも少しは寒いです。

もちろん、さむ〜い屋外から室内に入ると、賃貸アパートの時では考えられないくらい暖かいです。

玄関も浴室もトイレも暖かい。

とりあえず、寒くて辛い部屋は全くありません。

ただ、もっと強い火力の熱源が欲しい気持ちはあります。

ずっと室内にいる体には十分ですが、外で冷え切った体には少し物足りない。

やっぱり薪ストーブとかペレットとか備えるべきだったかな〜?なんて。

床下エアコンと2階LDKの相性はベストでは無かったと思います。

2階が滞在時間が長いのに、熱源は1階なので床は冷え気味です。

景色のための大窓があるのもその原因の1つです。

2階LDKなら階間エアコンが良いのかもしれません。

逆に床下エアコンのある1階の床は、ほんのり暖かく、かなり快適です。

それが2階にもあればな〜、と思います。

早朝で1階の室温は約20℃、2階は約17℃。

晴天の昼間で、2階は24℃ほどになります。

2階LDKの北と西の大窓には障子を備えています。

夏はそれほど活用出来ていなかったですが、冬の断熱効果は中々なものです。

体感的に冷気の感じ具合がまるで違う。

改めて、障子は良いものですね!

因みに夏はロフトエアコンで涼しい。

ですが、2階LDKではその冷気が混ざりきる前に床を這うように流れるのでそれもまた足元が少し冷えがち。

2階LDKの難しさを痛感してます…。

完璧では無いにしても、今ある知識を総動員して設計しても、発見や気付きはあるものですね。

まだ住み始めて半年。

今後もいろんな発見や気付きを期待したいです。

スタッフ阿部

建築の旅・ヴィラクゥクゥ

設計・吉阪隆正、竣工は1957年。

修復設計は新素材研究所で、現オーナーは俳優の鈴木京香さん。

修復を終え見学可能になったと知り、友人に声を掛け見に行った。

しかし設計者の吉阪隆正のことはあまり良く知らない。

近代建築の巨匠の1人、コルビュジェに師事していたのでもちろん興味はあった。

その前は考現学の今和次郎に師事していたことを知り、さらに関心が強くなった。

実際に目の当たりにするとなんとミニマルなスケール。

鉄筋コンクリート造のためもっと大きいのかと思っていたのだが、硬さを感じない柔らかな印象。

窓周りにレリーフを施すなど、細工に拘っていると思いきや、施工不良のジャンカという現象を逆に利用して、象徴的に見せている。

カーサブルータスに出てた構図?笑

1、2階ともに天井高が抑えられてるのが伺える。

奥の書斎。

天井高は1900くらいだったか?

私は裸足のまま手を上げるとおおよそ2150ミリ。

なので普段はその身体寸法を利用して天井高を測っているのだが、低過ぎて逆に分からなかった。

しかし吹抜けと籠り感ある巧な空間構成に居心地の良さを覚えた。

壁際のソファと細長い窓、棚や照明の配置の妙。

ダウンライトは2個が斜めに隣り合う。

天井は直線的なただの勾配天井ではなく少しラウンドしている。

その丸みとこの配置が大事なのではと思った。

ソファダイニング隣のキッチン。

キッチンは竣工当時を完全再現するのではなく、現代の生活に合うように改変。

最低限の更新で元の雰囲気を可能な限り尊重する。

水栓や棚下のLED照明は現代物のはずだが、不思議とマッチしている。

スイッチ類も多少リフォームされているが、表からは目立たない位置に配置。

世界観を守るための憎い配慮です。

その他沢山の面白いディテール。

でも再現性は低めかと。

住宅より商店の方が相性が良いかもと思う。

予習のため読んだカーサブルータスに「ヴェニス憲章」についてあり、

『修復する際は当時の工法、素材を尊重しながら行い、どの時代の改変にも正当性がある』

条文が完全にあっているわけでは無いがそのような旨が記載されていた。

その懐の深さに感銘を受けてしまった。

大事なのはオリジナルというのは簡単だ。

故にどの時代の改変やその過程にまで正当性を与えるなんて考えもしなかった。

その考えの基礎にはどんなものでも文化財になり得る可能性を知っているからなのか。

全体の家具は鈴木京香が選んだものを配置しているよう。

そのセンスとリテラシーの高さにも感動。

可能な限り元を活用しつつ、時代や人間関係の繋がりでセレクトしていることが伺える。

貴重な機会が得られ、お礼のファンレターでも書きたくなりました。

建築フリーク友人たちと行けて、本当に楽しい見学となりました。

スタッフあべ

OPEN HOUSE 御来場御礼

年に一度程しか開催出来ていない弊社のオープンハウス。

故に人集まるかな〜と毎度不安になりますが、蓋を開けてみれば全ての時間が埋まり、総人数が11人になってしまう時間もあり(狭い家なのにすみません…)沢山の御来場がありました。

改めてありがとうございました。

曲がりなりにも、出来る限りの建築勉強をし、建築事務所さんとお仕事をさせて頂きながら刺激を受け、少しずつ実力を付けて(付けたつもりで)自邸の設計に臨みました。

意匠だけでは無く、性能、温熱環境や耐震性も今出来る限りの知識を詰め込みました。

いつの頃からか健康を強く意識するようになり、おそらく『民藝』に傾倒してからだと思いますが、作るもの、生み出された物達にも『健康な美』を求めるようになりました。

また、私はそもそも体が丈夫な方では無く、小児喘息などで毎週のように病院に通う幼少期を過ごしていました。

妻と出会い、食事に気をつけるようになったり、生活からの考えの顕現もあると思います。

人でも健康的でハツラツとしている人の方が魅力的に見える。

そう言ったことを住宅でも表現したい。

建築がもたらす環境、それは意匠であり、温熱であり、耐震性、または耐久性であり。

それは家具やお皿などの生活雑貨も一様に同じです。

でも宗教チックになったり、過激に推進するようなことでもありません。

程よく脱力しなければという気持ちもあります。

追求しすぎると、どうしても窮屈感や息苦しさを覚え、求める健康とは異なってしまいます。

『人を健康に、元気にする建築』

私は今36歳になりましたが、10年程度ブログを書き続けた時期がありました。

かつての記事にどんな家にしたいかという投稿があり、数日前にたまたま見返してました。

もちろん内容は覚えているわけありません。

箇条書きで以下の内容でした。

⚫︎可愛らしい三角屋根

⚫︎漆喰壁

⚫︎木の外壁

⚫︎桶のようなバスタブ

⚫︎木製サッシに障子

⚫︎真鍮のドアノブや表札

⚫︎出来る限りの小さくワンルームに

⚫︎経年美化すること

今の家が出来ることが知っていたかのような内容に驚きました笑

見学に来ていただいた設計の大先輩から嬉しい言葉を頂きました。

「自邸特有のイキった感じがない」と。

よく建築士の自邸となると、まして全て自ら設計した案件はたったの3件となると、どうしてもイキった感じになってしまわないか危惧していました。

ただ書いたように、脱力した感じ、枯れたデザインと言われるモノに憧れ、意識はしていました。

しかし本人にはそのつもりがなくとも、他人から思われていては意味がない。

設計デザインの難しいところです。

空間を綺麗にしたいとはいえ、ディテールを詰め過ぎると苦しくなる。

それは職人さんに面倒をお願いすることであり、建築に脆さを与える場合もあります。

それは私が家具職人としても働く身だから思うことかもしれません。

程よく大らかに、寛容にそういうことは捉えたい。

本当に快適に過ごせています。

工務店さん、職人さんには感謝しかありません。

初めて住む高性能住宅。

住んだからこそ体感する快適さ、また特に難しいと痛感する湿度調整。

この経験を踏まえて良い設計がまた出来るよう、次に蓄えて行きたいと思います。

スタッフあべ

建築の旅・八光建設マンションリノベ

福島県郡山市の八光建設さんのマンションリノベを見学させて頂きました。

設計はマンションリノベで有名なマスタープランの小谷和也さん。

南と西?の2方向に面した角部屋です。

温熱環境的には中住戸が良いとされていますが、ショールームということもあり少し面白い提案が出来ればとのこと。

もちろん内窓を追加、断熱強化がなされています。

既存窓のレベルが不揃いでも、内側に付けた障子とその鴨居の高さを合わせ、ラインを揃えることで整理された空間になっています。

廊下に面したオープンな洗面台。

十分な広さがあり個室にしないことで、面積の節約になったり、誰かが入浴中でも気兼ねなく使えるメリットがあります。

収納を沢山作り過ぎても、物が多く雑然とするので、ホテルのような設えを意識すると良いらしい。

コックピットのようにコンパクトで全てに手が届きやすく効率的なキッチン。

造作キッチンならではの自由な設計だから実現出来る内容です。

キッチンは広くしたいと言う要望が多くありつつ、小さくまとめるメリットを体現したようなキッチンです。

家事ラクを目指すなら、小さくすることも選択肢の1つだと思います。

吊り戸棚の面格子はホテリアアルトと同じものです。

今回の設計では地元の白河石を多用していました。

マンションリノベであっても地産地消、地元の素材を意識的に使うことは大事ですね。

普段はのじもくさんの小幅板風羽目板を使いますが、31mより高い位置の部屋なため、内装制限がかかり防火認定が取れている合板に溝を付けて使用していました。

(そういう規制があるの知りませんでした、気をつけないと😅)

ここまで本格的な性能向上マンションリノベ、木のマンションリノベは初めて見学しました。

内容は予習して行きましたが、築30年ほどのマンションを目の前にし、エントランスを抜けショールームに着くわけですが、(このコンクリートの塊の中に木質化されて部屋が本当にあるものなのか?)と疑ってしまいました。

そしてこの部屋を目の当たりにし、そのギャップにショックと感銘受けました。

昨今の住宅価格の上昇には皆悩ませられているとおもいます。

新築一軒家は高価なものになり、中古一戸建てには優良な物が多くなく判断が難しい。

そのため中古マンションのリノベが増えていくのではと予想はあります。

そしてただ見かけを直すのではなく、断熱改修をした性能向上のリノベーションをやりたい。

しかもそれが綺麗にオシャレに、カッコよく。

基本的には健康に健やかに暮らせる環境としての家を作りたい。

暖かく、涼しく、結露しない家。

そして出来る限り省エネに。

実はこんな家づくりがあることが皆に知られて、判断材料になれば嬉しいです。

YouTube・八光建設マンションリノベルームツアー

スタッフあべ

OPEN HOUSE 開催のお知らせ

この度、弊社スタッフの自邸として設計した住宅の完成見学会を開催致します。

⚫︎準防火地域で実現した山小屋のような家
⚫︎弊社工房にて製作した3.5mオリジナルキッチン
⚫︎約21坪のコンパクトハウス
⚫︎景色を取り込む木製フルオープンサッシ
⚫︎アンティーク・古道具を活用したインテリア
⚫︎住宅性能 Ua値0.37 C値0.2
⚫︎床下エアコン暖房 ロフトエアコン冷房

すでに引越しをし、3ヶ月が経過した物件です。
実際に住んでいる感想や満足した点や少しの不満点などが聞ける貴重な機会です。
是非お立ち寄り下さい。

◼️開催場所

仙台市燕沢(予約者に現地住所をご連絡致します)

◼️開催日時

8/31(土) 9/1(日)

11時~11時~
12時〜12時~
14時〜14時~
15時~15時~
16時半~16時半~
17時半~⑬17時半〜
18時半~18時半~

ご希望の方は、下記HPお問い合わせフォームよりご予約をお願い致します。

dessert-furniture.com


◼️お申し込み

 ご予約の際、下記をご記入をお願いします

①代表者氏名

②ご連絡先(当日連絡可能な電話番号)

③参加人数

④希望日時(①〜⑭)

⑤交通手段(車、交通機関など 東仙台駅より徒歩7分)

※注意事項

⚫︎当日体調にすぐれない方、体温37.5度以上の方はご遠慮下さい

⚫︎見学は1組50分を目安とさせて頂きます

⚫︎入口にてお手荷物を預からせて頂きます

⚫︎マスクの着用をお願い致します(お忘れの方には配布致します)

⚫︎お車の駐車は1台までです。目安時間を超過した方からお譲り、ご配慮お願い致します

⚫︎都合により日時を変更させて頂く場合がございます

⚫︎同業者、関係者の見学も歓迎していますが、一般の方優先とさせて頂きます

注意事項確認の上、ご協力お願い致します。

TONKA ファサード工事

日々の直射日光が強いようで、熱は生菓子の大敵のためオーニングを提案、取り付けました。

また、元々オフィスとして使われていたテナントのため、どこか寂しい印象のファサードでした。

しかし主張が強いのはTONKAさんには合っていない。

ケーキ屋という業種、そしてオーニングとなるとアイキャッチのイメージが強いところ、あえてシンプルな形を提案。

ひっそり静かに佇むお店、素朴で清らかなTONKAさんのイメージにピッタリになったと思います。

家具の追加のセレクトも任せて頂きました。

いつもありがとうございます。

新作のキャロットケーキ。

こちらも最高に美味しかったです🤤

TONKA Instagram

スタッフあべ

外壁何が良い?

建物の外壁。

外壁は外観の大半を占める部分で印象付ける大事な要素です。

外壁、建築用語ではサイディングと言われたりする部分。

どんな種類があるか知ってますか?

ちなみに一般的に1番流通しているのは『窯業系サイディング』というものです。

改めて調べると、セメントと木繊維を板状に加工し、窯で熱処理をしたもの、とあります。

なので色々な模様を付けるとこが出来ます。

レンガ調とか

石目調とか

木調とか

こう見せられれば、あーたしかによく見るかも、と気付けると思います。

ただ、私はその窯業系サイディングが好きではありません。

単純にイミテーション、模造品、言ってしまえば偽物、紛い物です。

基本的には「〇〇調」は使いたくありません。

メリットは安価なことでイニシャルが安価に済みます。

デメリットは複数ありますが、まずその1はランニングコストです。

再塗装や継ぎ目の防水シーリングの打ち直しなど、意外と大変です。

窯業系サイディングは塗装で耐久性を保たせているようなもの。

そのメンテナンスを怠るとこんな感じ。

剥落してセメント素地が露出してしまい、雨を吸水し、冬は吸水してしまった水が氷となり膨張して、また剥落してしまう。

ここまでなったらもう外壁貼り替えしかありません。

そしてデメリットその2。

部分貼り替えが難しいこと。

可能であっても建築当時のモデルが廃盤になって、同じものが無くなっているということが多いことです。

足場を建てて、再塗装を依頼するのはなかなか高額です。

そう言ったことを避けるため、弊社では下記の3種類をオススメしたい。

ガルバリウム鋼板。

金属屋根と同じガルバリウムという素材で、詳しくは高耐久の亜鉛鉄板のことです。

基本的には20年以上保つと言われています。

メンテナンスが行き届けば40年保つとも。

ガルバリウム鋼板の敵は、サビやそれを誘発する埃や汚れ。

なので素材として屋根の軒が無い、キューブ型や軒ゼロ住宅との相性が良いです。

降雨が汚れを洗い流してくれるからです。

ただ、全く軒が出ないのは雨漏れの原因になるので、少し軒を出すか、外壁内での防水対策に万全を期します。

最近ではSGL鋼板という、マグネシウムを添加したさらに高耐久のガルバリウムも出てきました。

木板張り。

もちろん本物の木材の板です。

「腐らないの?」とよく聞かれます。

「じゃあ神社やお寺は腐ってるの?」

と聞き返すようにしています。

確かに色の変化はします。

それが劣化なのか経年美化なのかは人それぞれだと思いますが。

腐るには3つの要素が揃わないといけません。

・酸素

・栄養

・水分

そのいずれかが欠ければ木材は腐りません。

木材自体が栄養であり、酸素を空気中から無くすことが出来ない。

なら濡れている時間を短くすればいい。

幸いにも現代の住宅は通気工法になっています。

外壁の中が通気されている状態なんです。

なので降雨があれば多少濡れますが、そのうち乾きます。

もし傷んでも板を外し、部分貼り替えが容易ですし、木材という存在が世の中から無くなることは有りません。

外壁の木材を濡らさないとこが耐久性に寄与するので、屋根の軒を出すことが肝心です。

そして、外壁材の中は防水シートというもので包まれているのですが、それを高耐久のものにすることです。

黒いのがその防水シートです。

この案件ではウルトというドイツ製で紫外線劣化に強いシートを採用しています。

板の隙間は絶対にあります。

そこから紫外線が侵入しても問題無いことが大事です。

塗り壁。

塗り壁でも大きく2つの違いがあり、コテによる左官塗り壁とスプレーによる吹き付けの塗り壁があります。

後者のスプレーによる塗り壁は比較的安価で様々なテクスチャーや色が選べます。

ですが、天然素材ではなく樹脂を混ぜた建材のため、静電気を帯びて細かな誇りを呼び汚れが付き易いのがデメリットです。

前者の左官塗り壁は、主に漆喰などの天然素材であることが多いです。

特にオススメで有名なのは、添付写真のスーパー白洲そとん壁です。

名高い伊礼智さんが商品開発に携わり代名詞のような外壁仕上げ材です。

九州のシラス大地の素材という火山灰由来の天然素材。

繋ぎを入れていないのに割れにくく、丈夫であるのがメリットです。

共通して言えることは継ぎ目なく、シームレスな見た目に出来ることが意匠的な強みです。

採用条件としては、木板外壁と同じように軒を出すべきだと思います。

そして、その塗り壁材の下地が大事で、湿式と乾式があるのですが、断然湿式をオススメしたいのですが、なんと言っても高額。

採用出来ない理由はそれだけです。

デメリットは割れるかもしれないことや、部分塗り増し・塗り替えは難しいので、直したい面を全て直さないといけないとこです。

ただ圧倒的にかっこいいので是非やってみたい仕様です。

とりあえず、基本的にはガルバリウムと木板がバランス良いと思っています。

窯業系は安価である以外メリットはありません。

住宅は一度建ててしまえば長く住むもの。

素材の特性を理解して選ぶとこが大事です。

スタッフあべ

社員旅行・ホテリアアルト

2024年2月末、社員旅行に行きました。

STUDIO DESSERTとして法人となり初の試み。

記念すべき初社員旅行は福島裏磐梯のホテリアアルト!

日本全国の建築事務所、工務店が足を運ぶ聖地的なホテルです。

設計は金山町火葬場と同じ益子義弘さん。

施工は八光建設さん。

見えるもの全てが学び。

全体の空間構成とディテール。

本館と別館、それぞれ1部屋を借りて空間を確かめた。

増築された別館より、リノベされた本館の方が落ち着いて見えて好みなのなんでだろう?と議論したり。

予め連絡して、空室も見学させてもらった。

ディテールには意味を求めていたけど、

見た目、耐久性、施工性、様々あるが、

なんというか「可愛げのディテール」のようなものがあるのだと感じた。

心くすぐる可愛らしさ。

なんのため?と考えるのが愚問のような。

まだ分からない、理解出来ないところにまだまだ設計の面白さがあると思いました。

毎年このような楽しみが会社として催せるよう日々頑張りたいと思います!

スタッフあべ