美容室・カウンター什器製作

建築、住宅系のブログが何故か多くなってますが、弊社は造作・オーダー家具屋がベースです。

建築事務所さんや工務店さん、個人からも家具製作のご依頼を受けております。

今回仙台のneuk architectsさんより美容室のカウンター什器製作のご依頼を頂きました。

4.4mの圧巻のカウンター。

無垢レッドオーク材×ナラ突板×樹脂モルタル仕上げです。

ウッドショック、ウクライナ×ロシア戦争以来、ホワイトオークの価格が高騰の一途。

当時のブラックウォルナット並みです。

レッドオークはその代わりになり得る頼もしい樹種です。

モルタル部は「モールテックス」、、ではなく左官屋さんの提案するもので。

良い商材はモールテックスだけではありません。

ネームバリューで価値を判断するかはそれぞれですが、多少安価に出来たりします。

職人同士で情報交換、コミュニケーションを図りながら決めました。

そこは餅は餅屋。

「何か良いのある?」と相談すれば何かしらの提案をして貰えます。

カウンターチェアは弊社オリジナル「Hスツール」をベースにリサイズ。

ハイチェアのHスツールなので「Hiスツール」

(なんちゃって)

良い感じに収まりました。

ここからは少しマニアックな話し。

1番高いカウンター天板には実は無垢で20mmくらいの板が入ってます。

(埋没している?)

デザイン上、おそらくマッシブで塊のような感じが意図なのだと予想し、確認してこうさせてもらいました。

このような意匠だと、普通は突板で天板とすることもあるのですが、どうしても耐久性に不安がある。

経年劣化で黒ずみになってしまいます。

突板では研磨、磨き直しが出来ない。

なので天板面はやはり無垢が良い。

しゃくって見付けを3mmとし突板を被せるように納めました。

また、角、出角はヒモで納めました。

突板は無垢板を0.5mmほどにスライスしたベニアのことです。

出角はそれを45度でカットして納めますが、ぶつかったりするとあっという間にハゲてしまう。

ヒモというのは出角に無垢棒を付けることです。

今回は約3mmですが、それでも無垢は無垢。

0.5mmの突板より圧倒的に強度があります。

なので意匠上問題なければ、耐久性重視のヒモで納めさせてもらっています。

何故ヒモというかは謎です…笑

が、「建築知識」にもそう書いてあったので方言などでは無いはずです。

縁取りが出てしまうのが欠点ですが、引きで見れば気になるものでは無いと思っています。

少し細かい話でしたが、依頼者から意匠図面を頂きそれをベースに家具屋として提案することも多いです。

製作する以上、より綺麗に、より丈夫になるよう考えるのが責任だと思いますし、考えてしまうのが性です。

理想、理想以上を具現化出来るように励んでいます。

納品後オーナー様にお会いして、仕事の合間や閉店後もカウンターを見て、腰掛けて過ごす時間が増えているくらい満足しているとお言葉を頂きました。

嬉しい限りです。

ご依頼ありがとうございました。

スタッフあべ

建築の旅・里山住宅博つくば 堀部安嗣

思い起こせば2019年10月。

もう5年か、まだ5年か…?

法人化前だと思うが、会社として初めての研修旅行だったかもしれない。

少なくとも私にとっては。

里山住宅博と題し、以前に神戸で行われた催しがつくばであり、著名な建築家が複数設計していた。

その中の1人が堀部安嗣。

住宅を多く手がける建築家であっても、関係者にでもならなければそう見学出来るものではない。

住宅博はそのまたとない機会と思い、見学にこぎつけた。

下屋に越屋根。

今となっては堀部安嗣の代名詞と言えるような設計。

その始まりの1つと言える。

壁をしっかり残し、白黒モノトーン。

下屋の水平ラインが美しい。

階段室、吹き抜けを兼ねたリビングダイニング。

天井高にはメリハリがあり、ダイニングは2mとかなり低め。

でもそれが空間の落ち着きと、外観の綺麗な水平ラインを作っている。

キッチン奥には、今は当たり前のように重視されるようなった中間領域。

最低限の光、天井が綺麗な寝室。

細々、可愛げのあるディテールたち。

今となっては重厚なインテリアを作るイメージだけど、これくらいの軽やかなインテリアが私は好きだな〜。

外観の特徴でもある越屋根は、通風や採光・パッシブソーラーを兼ねた複合システムとして利用されている。

そのプランニングの上手さに驚いたな〜。

先人の知恵、地域的、土着的な構成に好感と新しい気付きを与えてくれた。

堀部さんの設計、また見たいな〜

スタッフあべ

OPEN HOUSEを終えて

オープンハウスにご来場ありがとうございました。

オーナー様もお受け頂きありがとうございました。

何を決め手、きっかけに家を誰と作るか、買うのか。

今はblog、Instagram、YouTubeと沢山の情報媒体があるけど、やっぱり『百聞は一見にしかず』

『行く』『触れる』『体感する』が1番の情報だと思っています。

もちろん事前の勉強は大事。

社会に求められる住宅事情はより高度化し、ルールが厳格化し、性能の順守が法律として制定されつつあります。

寒い、脆い、知りませんでした、と後悔するのは結局住む人です。

UA値とはC値とは?と事細かに知る必要は無いにしても、C値とは隙間の量の尺度で小さい方がいいよね、と知るか知らずかでは大きな差があります。

細かくはプロがしっかり管理するけど、そういった性能があるんだと知ってもらいたい。

車はメーカー特有の性能や燃費をしっかり見て判断するはずです。

ハイブリッドやEVにより低燃費化することで社会的責任を果たす意味でもとても大事なことも知っている。

それがランニングコストを小さくすることも。

しかし住宅ではその考えがとても希薄。

それはとてもおかしな事だと思います。

どうやらオープンハウス、見学会というのはハードルが高いと思われているようです。

予約制なのがよりそう思ってしまうのかもしれませんが、オーナーからお借りしているので仕方ありません。

弊社は年に一回程しかオープンハウスは出来ていません。

(もっと設計したい、社会に貢献できる、愛させる家を増やしたいのですが…)

でもありがたいことに、足を運んでくれるひとはもちろん、興味を持ってくれる方はいます。

ただ、見学会となると二の足を踏んでしまう。

お気持ちは分かります、分かりますが勿体無い!

そんなこと考えずで是非来てください!

全く迷惑ではありません!

同じように楽しんでくれる人、志しを共に出来る方々を我々は求めています。

もしご依頼頂くにしても、沢山現場に行って見て、納得できるまで足を運んでください。

ローンで建てる大事な家です。

死ぬまで住む家です。

ずっと住みたいと思える家を見つけるのは一筋縄では無いですよ。

今更ですが、弊社の設計の強みは結局はデザイン力だと思います。

意匠デザインも性能の1つと考えます。

どんなに断熱気密が良くても格好悪い家は愛されません。

普遍的で何歳になっても、おじいさんおばあさんになっても似合う・廃れないデザインを探しています。

地域に根ざせる、近所の人にも『良い家ですね』と言われる、景色になるような家を求めています。

帰宅時に家を見て『やっぱり可愛い我が家』と思えるか。

家族団欒中に『やっぱり落ち着くいい家だな〜』と思えるか。

それは性能を超えた感情です。

だからその基盤として、寒くてはダメなんです。

断熱・気密・意匠の共立。

性能はあくまで計算値、実際は体感するのが1番。

そしてデザインは数値化することもままならない概念です、体感するしかありません。

そのために沢山足を運んで下さい。

次回見学会ができる時は、近所に遊びに行くような気持ちで来てください。

今回残念ながらお会い出来なかった方もまたよろしくお願いします。

お会い出来る日を楽しみにしております。

スタッフあべ

OPEN HOUSE 開催のお知らせ

この度、弊社にて設計した住宅のオープンハウス、完成見学会を開催致します。

◼️概要

・弊社工房にて製作した3.5m造作アイランドキッチン

・景色を取り込むフルオープンサッシ

・施主DIY塗装による内装仕上げ

・床下エアコン

・住宅性能 Ua値0.39 C値0.4 耐震等級3

・建築面積 約49㎡(15坪)

・延床面積 約80㎡(24坪)

◼️開催場所

仙台市泉区(予約者に現地住所をご連絡致します)

※数台分の駐車場のご用意があります。

◼️開催日時

3/22(土) 3/23(日)

①11時~⑧11時~
②12時〜⑨12時~
③14時〜⑩14時~
④15時~⑪15時~
⑤16時半~⑫16時半~
⑥17時半~⑬17時半〜
⑦18時半~⑭18時半~


◼️お申し込み

ご予約は下記HPお問い合わせフォーム、またはInstagramDMにて受け付けております。

dessert-furniture.com

Instagram

送信後3日以内に返信がない場合はお手数ですが再度お問い合わせをお願いします。

ご予約の際、下記をご記入をお願いします

①お名前

②当日のご連絡先電話番号

③参加人数(例:大人2名、子供1名)

④希望日時(①〜⑭)

⑤一般または同業、関係者など

◼️注意事項

・靴下の着用をお願いします

・会場にて白手袋を配布します、着用お願いします

・1組50分を目安とさせて頂きます

・入口にてお手荷物を預からせて頂きます

・同業者、関係者の見学も歓迎していますが、一般の方優先とさせて頂きます

注意事項確認の上、ご協力お願い致します。

状況によって急遽開催見合わせ、予定の変更など、ご予約の際はその旨ご了承ください。

燕沢の家・自邸 窓結露と絶対湿度

日本の住宅の冬の問題。

その1つが窓の結露と言えます。

何故問題なのかと聞かれたら、結露が起因するカビの発生やダニの温床になるからです。

世界に目を向ければ、結露すると欠陥住宅と判断される国があるくらいです。

アルミサッシを経験したことない日本人は、ほぼ居ないと言っても過言ではないように思います。

実家、または賃貸アパートなど、冬になると結露でびしゃびしゃになりカビが発生、壁やカーテンにも広がる。

カビは健康を脅かす厄介や存在ですし、掃除も面倒でしかありません。

掃除して見た目は綺麗になっても、石膏ボードと壁紙の間で繁盛していることも多いです。

室内は何かしらのストーブで温めて、生活で出る水蒸気で湿度上昇。

でも外は寒く、ガラス周りが冷え込む。

その室内外の温度差で、窓枠やガラスで露天温度になり水蒸気が気体から液体に変わる、それが結露です。

ではどうしたら結露が無くなるのか?

基本的には窓の高断熱化しかありません。

現在日本では、窓メーカーは様々有りますが、アルミサッシ、アルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシ、木製サッシと種類が有り、この順番で断熱性能が高くなる傾向にあります。

さてさて燕沢の家はというと、6割が木製サッシで4割が樹脂サッシです。

できる限りの高断熱化且つ、準防火地域による防火設備の義務化により、木製サッシが割合多くなった結果です。

その家が結露するのか、しないのか!?

残念ながら結露は発生しました…。

南の窓です。

日射取得用のため複層ガラス(2枚ガラス)であることと、防火窓のためガラススペーサー(銀色の部分)がアルミなのが大きな要因です。

北の窓です。

トリプルガラス、樹脂スペーサー(黒色の部分)の恩恵で、南より過酷な環境のはずが結露は少なめ。

2枚ガラスと3枚ガラスの性能差は明らかですね。

しかしどちらも、ガラスは多少結露してもフレームは結露無し、流石です!

撮影時の室内環境は室温17.8℃。

(外部を測り忘れた汗)

相対湿度64%、絶対湿度9.7g/m3。

まあ、ぼちぼちな室内環境ですかね?

とりあえず過乾燥ではない。

絶対湿度計をお持ちのご家庭はほぼ無いと思いますが、実はこの絶対湿度が大事です。

相対湿度は気温に応じて変動するのであまり当てにはなりません。

1立方メートル辺りの水蒸気の質量を測ります。

縦が気温、横が相対湿度で、マスの数字が絶対湿度です。

赤と黄色は乾燥気味でウイルスの活動が活発なエリアです。

青、水色はウイルスに対して抑制出来る環境です。

でも青ほど湿潤だとダニの活動が活発化します。

なので絶対湿度は水色のエリアで、それを1年を通して目指せると大変健康的な室内環境になります。

もし、「室温が高くても結露してないよ」ということがあれば、湿度量が低く乾燥状態と推測出来ます。

快適な温湿度を作りつつ、結露しないようにするには冒頭の通り、窓の高断熱化が大事です。

高断熱をし過ぎて後悔は無い!(誰かの名言)

絶対湿度計はみはりん坊Wがオススメです。

程よく正確でリーズナブルらしい。

自分の家の環境、把握するのにいかがですか?

スタッフあべ

燕沢の家・自邸 冬を迎えて

高気密高断熱住宅を求め、自ら設計し、住んで半年が過ぎ、厳冬期を迎えようとしています。

自邸の性能はUA値0.37、C値0.2、ηAH値2.3です。

2階LDKで1階は寝室・水回りです。

冷暖房設備は床下エアコンとロフトエアコンです。

冬はどんな暮らしぶりになるのかずっと楽しみにしていました。

日射取得は特別多くはないので、1階の床下エアコンはずっと付けっぱなしの状況です。

率直な感想としては『もちろん暖かい、けど足元が少し寒い』です。

HEART20のG2一歩手前でも少しは寒いです。

もちろん、さむ〜い屋外から室内に入ると、賃貸アパートの時では考えられないくらい暖かいです。

玄関も浴室もトイレも暖かい。

とりあえず、寒くて辛い部屋は全くありません。

ただ、もっと強い火力の熱源が欲しい気持ちはあります。

ずっと室内にいる体には十分ですが、外で冷え切った体には少し物足りない。

やっぱり薪ストーブとかペレットとか備えるべきだったかな〜?なんて。

床下エアコンと2階LDKの相性はベストでは無かったと思います。

2階が滞在時間が長いのに、熱源は1階なので床は冷え気味です。

景色のための大窓があるのもその原因の1つです。

2階LDKなら階間エアコンが良いのかもしれません。

逆に床下エアコンのある1階の床は、ほんのり暖かく、かなり快適です。

それが2階にもあればな〜、と思います。

早朝で1階の室温は約20℃、2階は約17℃。

晴天の昼間で、2階は24℃ほどになります。

2階LDKの北と西の大窓には障子を備えています。

夏はそれほど活用出来ていなかったですが、冬の断熱効果は中々なものです。

体感的に冷気の感じ具合がまるで違う。

改めて、障子は良いものですね!

因みに夏はロフトエアコンで涼しい。

ですが、2階LDKではその冷気が混ざりきる前に床を這うように流れるのでそれもまた足元が少し冷えがち。

2階LDKの難しさを痛感してます…。

完璧では無いにしても、今ある知識を総動員して設計しても、発見や気付きはあるものですね。

まだ住み始めて半年。

今後もいろんな発見や気付きを期待したいです。

スタッフ阿部

建築の旅・ヴィラクゥクゥ

設計・吉阪隆正、竣工は1957年。

修復設計は新素材研究所で、現オーナーは俳優の鈴木京香さん。

修復を終え見学可能になったと知り、友人に声を掛け見に行った。

しかし設計者の吉阪隆正のことはあまり良く知らない。

近代建築の巨匠の1人、コルビュジェに師事していたのでもちろん興味はあった。

その前は考現学の今和次郎に師事していたことを知り、さらに関心が強くなった。

実際に目の当たりにするとなんとミニマルなスケール。

鉄筋コンクリート造のためもっと大きいのかと思っていたのだが、硬さを感じない柔らかな印象。

窓周りにレリーフを施すなど、細工に拘っていると思いきや、施工不良のジャンカという現象を逆に利用して、象徴的に見せている。

カーサブルータスに出てた構図?笑

1、2階ともに天井高が抑えられてるのが伺える。

奥の書斎。

天井高は1900くらいだったか?

私は裸足のまま手を上げるとおおよそ2150ミリ。

なので普段はその身体寸法を利用して天井高を測っているのだが、低過ぎて逆に分からなかった。

しかし吹抜けと籠り感ある巧な空間構成に居心地の良さを覚えた。

壁際のソファと細長い窓、棚や照明の配置の妙。

ダウンライトは2個が斜めに隣り合う。

天井は直線的なただの勾配天井ではなく少しラウンドしている。

その丸みとこの配置が大事なのではと思った。

ソファダイニング隣のキッチン。

キッチンは竣工当時を完全再現するのではなく、現代の生活に合うように改変。

最低限の更新で元の雰囲気を可能な限り尊重する。

水栓や棚下のLED照明は現代物のはずだが、不思議とマッチしている。

スイッチ類も多少リフォームされているが、表からは目立たない位置に配置。

世界観を守るための憎い配慮です。

その他沢山の面白いディテール。

でも再現性は低めかと。

住宅より商店の方が相性が良いかもと思う。

予習のため読んだカーサブルータスに「ヴェニス憲章」についてあり、

『修復する際は当時の工法、素材を尊重しながら行い、どの時代の改変にも正当性がある』

条文が完全にあっているわけでは無いがそのような旨が記載されていた。

その懐の深さに感銘を受けてしまった。

大事なのはオリジナルというのは簡単だ。

故にどの時代の改変やその過程にまで正当性を与えるなんて考えもしなかった。

その考えの基礎にはどんなものでも文化財になり得る可能性を知っているからなのか。

全体の家具は鈴木京香が選んだものを配置しているよう。

そのセンスとリテラシーの高さにも感動。

可能な限り元を活用しつつ、時代や人間関係の繋がりでセレクトしていることが伺える。

貴重な機会が得られ、お礼のファンレターでも書きたくなりました。

建築フリーク友人たちと行けて、本当に楽しい見学となりました。

スタッフあべ

OPEN HOUSE 御来場御礼

年に一度程しか開催出来ていない弊社のオープンハウス。

故に人集まるかな〜と毎度不安になりますが、蓋を開けてみれば全ての時間が埋まり、総人数が11人になってしまう時間もあり(狭い家なのにすみません…)沢山の御来場がありました。

改めてありがとうございました。

曲がりなりにも、出来る限りの建築勉強をし、建築事務所さんとお仕事をさせて頂きながら刺激を受け、少しずつ実力を付けて(付けたつもりで)自邸の設計に臨みました。

意匠だけでは無く、性能、温熱環境や耐震性も今出来る限りの知識を詰め込みました。

いつの頃からか健康を強く意識するようになり、おそらく『民藝』に傾倒してからだと思いますが、作るもの、生み出された物達にも『健康な美』を求めるようになりました。

また、私はそもそも体が丈夫な方では無く、小児喘息などで毎週のように病院に通う幼少期を過ごしていました。

妻と出会い、食事に気をつけるようになったり、生活からの考えの顕現もあると思います。

人でも健康的でハツラツとしている人の方が魅力的に見える。

そう言ったことを住宅でも表現したい。

建築がもたらす環境、それは意匠であり、温熱であり、耐震性、または耐久性であり。

それは家具やお皿などの生活雑貨も一様に同じです。

でも宗教チックになったり、過激に推進するようなことでもありません。

程よく脱力しなければという気持ちもあります。

追求しすぎると、どうしても窮屈感や息苦しさを覚え、求める健康とは異なってしまいます。

『人を健康に、元気にする建築』

私は今36歳になりましたが、10年程度ブログを書き続けた時期がありました。

かつての記事にどんな家にしたいかという投稿があり、数日前にたまたま見返してました。

もちろん内容は覚えているわけありません。

箇条書きで以下の内容でした。

⚫︎可愛らしい三角屋根

⚫︎漆喰壁

⚫︎木の外壁

⚫︎桶のようなバスタブ

⚫︎木製サッシに障子

⚫︎真鍮のドアノブや表札

⚫︎出来る限りの小さくワンルームに

⚫︎経年美化すること

今の家が出来ることが知っていたかのような内容に驚きました笑

見学に来ていただいた設計の大先輩から嬉しい言葉を頂きました。

「自邸特有のイキった感じがない」と。

よく建築士の自邸となると、まして全て自ら設計した案件はたったの3件となると、どうしてもイキった感じになってしまわないか危惧していました。

ただ書いたように、脱力した感じ、枯れたデザインと言われるモノに憧れ、意識はしていました。

しかし本人にはそのつもりがなくとも、他人から思われていては意味がない。

設計デザインの難しいところです。

空間を綺麗にしたいとはいえ、ディテールを詰め過ぎると苦しくなる。

それは職人さんに面倒をお願いすることであり、建築に脆さを与える場合もあります。

それは私が家具職人としても働く身だから思うことかもしれません。

程よく大らかに、寛容にそういうことは捉えたい。

本当に快適に過ごせています。

工務店さん、職人さんには感謝しかありません。

初めて住む高性能住宅。

住んだからこそ体感する快適さ、また特に難しいと痛感する湿度調整。

この経験を踏まえて良い設計がまた出来るよう、次に蓄えて行きたいと思います。

スタッフあべ

建築の旅・八光建設マンションリノベ

福島県郡山市の八光建設さんのマンションリノベを見学させて頂きました。

設計はマンションリノベで有名なマスタープランの小谷和也さん。

南と西?の2方向に面した角部屋です。

温熱環境的には中住戸が良いとされていますが、ショールームということもあり少し面白い提案が出来ればとのこと。

もちろん内窓を追加、断熱強化がなされています。

既存窓のレベルが不揃いでも、内側に付けた障子とその鴨居の高さを合わせ、ラインを揃えることで整理された空間になっています。

廊下に面したオープンな洗面台。

十分な広さがあり個室にしないことで、面積の節約になったり、誰かが入浴中でも気兼ねなく使えるメリットがあります。

収納を沢山作り過ぎても、物が多く雑然とするので、ホテルのような設えを意識すると良いらしい。

コックピットのようにコンパクトで全てに手が届きやすく効率的なキッチン。

造作キッチンならではの自由な設計だから実現出来る内容です。

キッチンは広くしたいと言う要望が多くありつつ、小さくまとめるメリットを体現したようなキッチンです。

家事ラクを目指すなら、小さくすることも選択肢の1つだと思います。

吊り戸棚の面格子はホテリアアルトと同じものです。

今回の設計では地元の白河石を多用していました。

マンションリノベであっても地産地消、地元の素材を意識的に使うことは大事ですね。

普段はのじもくさんの小幅板風羽目板を使いますが、31mより高い位置の部屋なため、内装制限がかかり防火認定が取れている合板に溝を付けて使用していました。

(そういう規制があるの知りませんでした、気をつけないと😅)

ここまで本格的な性能向上マンションリノベ、木のマンションリノベは初めて見学しました。

内容は予習して行きましたが、築30年ほどのマンションを目の前にし、エントランスを抜けショールームに着くわけですが、(このコンクリートの塊の中に木質化されて部屋が本当にあるものなのか?)と疑ってしまいました。

そしてこの部屋を目の当たりにし、そのギャップにショックと感銘受けました。

昨今の住宅価格の上昇には皆悩ませられているとおもいます。

新築一軒家は高価なものになり、中古一戸建てには優良な物が多くなく判断が難しい。

そのため中古マンションのリノベが増えていくのではと予想はあります。

そしてただ見かけを直すのではなく、断熱改修をした性能向上のリノベーションをやりたい。

しかもそれが綺麗にオシャレに、カッコよく。

基本的には健康に健やかに暮らせる環境としての家を作りたい。

暖かく、涼しく、結露しない家。

そして出来る限り省エネに。

実はこんな家づくりがあることが皆に知られて、判断材料になれば嬉しいです。

YouTube・八光建設マンションリノベルームツアー

スタッフあべ

OPEN HOUSE 開催のお知らせ

この度、弊社スタッフの自邸として設計した住宅の完成見学会を開催致します。

⚫︎準防火地域で実現した山小屋のような家
⚫︎弊社工房にて製作した3.5mオリジナルキッチン
⚫︎約21坪のコンパクトハウス
⚫︎景色を取り込む木製フルオープンサッシ
⚫︎アンティーク・古道具を活用したインテリア
⚫︎住宅性能 Ua値0.37 C値0.2
⚫︎床下エアコン暖房 ロフトエアコン冷房

すでに引越しをし、3ヶ月が経過した物件です。
実際に住んでいる感想や満足した点や少しの不満点などが聞ける貴重な機会です。
是非お立ち寄り下さい。

◼️開催場所

仙台市燕沢(予約者に現地住所をご連絡致します)

◼️開催日時

8/31(土) 9/1(日)

11時~11時~
12時〜12時~
14時〜14時~
15時~15時~
16時半~16時半~
17時半~⑬17時半〜
18時半~18時半~

ご希望の方は、下記HPお問い合わせフォームよりご予約をお願い致します。

dessert-furniture.com


◼️お申し込み

 ご予約の際、下記をご記入をお願いします

①代表者氏名

②ご連絡先(当日連絡可能な電話番号)

③参加人数

④希望日時(①〜⑭)

⑤交通手段(車、交通機関など 東仙台駅より徒歩7分)

※注意事項

⚫︎当日体調にすぐれない方、体温37.5度以上の方はご遠慮下さい

⚫︎見学は1組50分を目安とさせて頂きます

⚫︎入口にてお手荷物を預からせて頂きます

⚫︎マスクの着用をお願い致します(お忘れの方には配布致します)

⚫︎お車の駐車は1台までです。目安時間を超過した方からお譲り、ご配慮お願い致します

⚫︎都合により日時を変更させて頂く場合がございます

⚫︎同業者、関係者の見学も歓迎していますが、一般の方優先とさせて頂きます

注意事項確認の上、ご協力お願い致します。