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設備考・浄水器

燕沢自邸、キッチンには浄水器水栓を付けています。

住んで1年を経過したので浄水器カートリッジを交換しました。

クリンスイはじめ、大体この手のカートリッジは1年で交換です。

それを過ぎると、濾過したはずの成分を飲んでしまう羽目になるので気をつけましょう。

根本の蛇口を閉めてホースを2本繋ぎ直すだけ。

少々水が垂れるので、容器や袋などがあると床を濡らさずに済みます。

忘れそうだなという方は、メーカーによって定期配送も出来るのでご活用下さい。

さてさて、ここからが特に大事なお知らせ。

最近、こういったカートリッジの模倣品が出回っているらしいです。

ネット通販で購入する方、多いと思います。

少しでも安い物と探しがちですが、巧妙な偽物が販売されています。

これを知り私も怖くなりました。

造作キッチンを製作させて頂いたお施主様に気をつけるよう注意喚起しました。

オークションサイトも気をつけてください。

“誤って多く買ったのでお譲りします“という転売には要注意です。

とは言え、買ってしまったらどう確認すればよいのか、見分けることが出来るのか、と言われれば見た目では難しい所です。

そんな時にこちら、ウォーターチェッカー。

塩素に反応して、水が色付きます。

一応我が家も、交換後試してみました。

お〜よかった!無色透明!

浄水ではない水だとこの通り。

これだけで全てが分かるわけではないと思いますが、目安には出来るかと。

ウォーターチェッカー、5袋入りで400円程度です。

これで安心が買えると思えば非常に安い買い物かと。

本当に怖い世の中です。

大手ネット通販だからといった油断は出来ません。

口に入れるものですから定価だろうが、安心出来る買い方をして下さい。

スタッフあべ

建築の旅・里山住宅博つくば 伊礼智

2019年のつくば住宅博での見学。

堀部安嗣×郡司建設に続き、伊礼智×柴木材店。

ほぼ平家の美しい屋根。

屋根の形がシンプルで、水平ライン本当に美しい。

アプローチから玄関を見る。

建具は木製引き戸、広島のユダ木工のもの。

引き戸なのにも関わらず、気密性能が高いです。

引き戸は網戸もつけられるので、風通しを重視したい場合はもってこい。

ちなみにこの時は内部撮影は禁止でしたので、外観のみのレポート。

伊礼さんお馴染みの横ガラリ。

外からは中の様子が見えにくくなったり、日射遮蔽したり、防犯や台風対策になります。

自邸でも1箇所採用しているのですが、室内への陽の入り方に変化を与えてくれて綺麗です!

自邸の様子、西陽です。

北側を見る。

真ん中付近に貯湯タンクなど、外部機械室にして北側もスッキリ。

右の窓は浴室ですが、じつは引き違い窓を半分だけ使ってます。

そうすることで、片引き窓になり、中央にフレームが無いので綺麗に景色を切り取れます。

もちろん使うのは半分なので勿体無いのですが…

また浴室だと、ガラスがどうしても曇ってしまうのですが、片引き窓なら引き込めるので景色がクリアです。

自邸の浴室窓はFIX+滑り出し窓で、景色をよく見るならFIX窓だと思って設計したのですが、曇ってしまいます…見えるけど。。

浴室から外を見たい時は、開けると目の前にガラスが無くなる設計が良いと2019年を見直して気づかせてくれました!(遅かった〜…)

見学をしたこの時は、非常にショックを受けたことを覚えています。

担当した大工さんは棟梁が一級建築士。(凄っ)

そのほか2人も二級建築士。(凄っ)

工程を考えると、備え付けの家具は全てその大工さんが製作したのですが、作りも納まり本当に綺麗。

息を呑む、というより息が詰まるほど攻めてて、綺麗だけれど、緊張感すら感じてしまい、複雑な気持ちになりました。

大工さんにここまでされては家具屋の出番がないじゃんって。

伊礼智さんといえば、詳細図をたくさん描くことで知られていますが、それらが形になるとここまで空間の質が上がるのだなと痛感。

空間の良さはもちろんのこと、ディテール・収まりの良さに感服しました。

本当に綺麗で気持ちいいモデルハウスでした。

良かったらYouTubeもご覧ください。

スタッフあべ

設備考・レンジフード

初めての新築、自邸に住んで一年が経過しようとしています。

「住む・住んでいる」というのは今までの家と同じでも、設備の充実度が全く違う。

色々調べて選んだものが、実際使い心地がどうなのかというレポートは大事だと思う。

今日はレンジフードについて。

先日、やっと「お手入れ」信号が点灯しました。

(もしかしたら、気付かずしばらく前に点灯していたのかも😅)

我が家で導入したのは“FUJIOH“の“ORG-REC-AP902“

選択理由はオイルスマッシャーという仕組みがあり、10年間ファン掃除不要というメンテナンス性があったからです。

(あくまでファンだけで、ディスク、オイルガード、整流板などは清掃が必要です)

といっても、「10年後のことなんて知らんがな」ですが…

吸い上げられる油を含んだ空気を、ディスクで受けて油だけを延伸力で飛ばしオイルガードで集めるようなイメージ。

開けてみるとファン内部はすこぶる綺麗でした。

ディスクは洗剤でササっと洗えばすぐに綺麗になる。

オイルガードの写真を忘れてしまった、ですがディスク同様すぐに綺麗になった。

カタログ性能は発揮されてますね!

使用感としては、我が家はあまり油ものは作りません。

揚げ物はほぼ無く、やっても揚げ焼き程度です。

なので一年でやっと「お手入れ」信号が出たのかと。

メーカーとしては3ヶ月に一度の清掃が推奨のようです。。

ハイテクなようにと思いますが、ファンにディスクが取り付いて共に回るだけで複雑な仕組みではありません。

なので脆く壊れやすいものではないと思います。

こう言ったものは意匠を含め、様々な要素が絡み合って選ぶので、毎度これをお勧めするわけでもありません。

ただどの設備も、設計者であってもちゃんと使うのは初めてなものばかり。

またたまにレポート致します。

スタッフ阿部

玄関ドアはケチるな

昨今の建築費の上昇により、狭小化し続ける住宅面積。

そして、日本の住宅の高気密高断熱化が急務で、やっと4月から断熱性能の義務化が始まった。

と言ってもUa値0.87と水準が低すぎてなんのための義務化やら?

さて、高騰する住宅価格でコストが合わなくてどこを削ろうか?

と考えている人は沢山いるはず。

そして表題へ「玄関ドアはケチるな!」

機能的役割が多く、見た目が大事で、手に触れるところ。

毎日触る、開け閉めする、それが玄関建具です。

木の質感や鍵、金物の触感に心ときめくのは私だけではないはず!

だからそこでコストダウンは図ってはいけない。

むしろそここそ、特に良質なものを選ぶべきです。

個人的には玄関ドア選定の条件が2つあります。

とにかく高断熱であること。

木の温かみが好きなので、木製であること。

●ガデリウス・スェーデンドア

標準仕様・チーク
防火仕様・オーク

熱貫流率U値0.67と圧倒的な数値。(数字が小さいほど高断熱)

表面は突板ですが、チークやオークなど高級木面材。

防火仕様もありそれでもU値1.19、充分な性能です。

弊社直近の新築3件は全てこのガデリウスです。

●スニッカルペール

パイン面材で爽やかな印象。

U値0.85。

噂によるとガデリウスより少し安価らしい。

●コシヤマ・スペリオル

秋田製。

隠し丁番と特殊なレバーハンドルで防犯性が高い。

U値1.02。

●アルス夢窓

山形製。

無採光、ガラス無しだとU値0.95。

多点デットボルトの特殊な鍵で高い防犯性を有しています。

(工場見学にさせていただいたが、先進的な試みや姿勢に非常に感動しました!)

とまあ、挙げるとキリがないのでここら辺で…

そのほかユダ木工(0.82)、キムラ(1.04)などなど。

メーカーごとに細かく特徴、意匠に差がありつつ、性能差がある。

ガデリウスは既製品なので、寸法変更は難しいかと思います。

また他メーカーと違って突板であるのが、唯一劣る点かと。

でもU値では1番性能が良い。

また比較的安価に用意できてきたので弊社はカデリウスを選んでいました。

ガデリウス以外は突板ではなく挽き板や無垢板。

突板は1mm厚程度、挽き板は3mm、無垢は9mm程度かなと。

なので質感がしっかりしているのは無垢ですが、ガデリウスは突板の下が鉄板で、反り止めになっているので歪みにくい作りなんです。

またコシヤマやアルスは、セミオーダーが容易なので、寸法変更やハンドル変更も可能。

真鍮ハンドルにしたい場合などはそのようなメーカーに頼ることになります。

また、U値を考えなければ本当は地産地消で選びたい。

なのでコシヤマ・アルスなど国産→東北産→隣県産でまとめたいけど、まずは住まい手の利益を優先して選んでいました。

こうして改めて調べると、どのメーカーもおおよそU値1かそれを切る充分な高性能。

どのメーカーも素晴らしいです。

例えばアルミは木と比べ、1500倍熱を伝えます。

そう言われると恐ろしい…

そう言った意味でも、やっぱ木製が良い。

玄関ドアが高断熱だと玄関室が不要になる。

木製だと、LDKからドア本体が見えてても気にならない。

つまり小面積化する住宅事情にも最適なのではと思っています。

なので玄関ドアをケチってはいけない!

見た目にも性能にも良いドアを選びましょう。

スタッフあべ

美容室・カウンター什器製作

建築、住宅系のブログが何故か多くなってますが、弊社は造作・オーダー家具屋がベースです。

建築事務所さんや工務店さん、個人からも家具製作のご依頼を受けております。

今回仙台のneuk architectsさんより美容室のカウンター什器製作のご依頼を頂きました。

4.4mの圧巻のカウンター。

無垢レッドオーク材×ナラ突板×樹脂モルタル仕上げです。

ウッドショック、ウクライナ×ロシア戦争以来、ホワイトオークの価格が高騰の一途。

当時のブラックウォルナット並みです。

レッドオークはその代わりになり得る頼もしい樹種です。

モルタル部は「モールテックス」、、ではなく左官屋さんの提案するもので。

良い商材はモールテックスだけではありません。

ネームバリューで価値を判断するかはそれぞれですが、多少安価に出来たりします。

職人同士で情報交換、コミュニケーションを図りながら決めました。

そこは餅は餅屋。

「何か良いのある?」と相談すれば何かしらの提案をして貰えます。

カウンターチェアは弊社オリジナル「Hスツール」をベースにリサイズ。

ハイチェアのHスツールなので「Hiスツール」

(なんちゃって)

良い感じに収まりました。

ここからは少しマニアックな話し。

1番高いカウンター天板には実は無垢で20mmくらいの板が入ってます。

(埋没している?)

デザイン上、おそらくマッシブで塊のような感じが意図なのだと予想し、確認してこうさせてもらいました。

このような意匠だと、普通は突板で天板とすることもあるのですが、どうしても耐久性に不安がある。

経年劣化で黒ずみになってしまいます。

突板では研磨、磨き直しが出来ない。

なので天板面はやはり無垢が良い。

しゃくって見付けを3mmとし突板を被せるように納めました。

また、角、出角はヒモで納めました。

突板は無垢板を0.5mmほどにスライスしたベニアのことです。

出角はそれを45度でカットして納めますが、ぶつかったりするとあっという間にハゲてしまう。

ヒモというのは出角に無垢棒を付けることです。

今回は約3mmですが、それでも無垢は無垢。

0.5mmの突板より圧倒的に強度があります。

なので意匠上問題なければ、耐久性重視のヒモで納めさせてもらっています。

何故ヒモというかは謎です…笑

が、「建築知識」にもそう書いてあったので方言などでは無いはずです。

縁取りが出てしまうのが欠点ですが、引きで見れば気になるものでは無いと思っています。

少し細かい話でしたが、依頼者から意匠図面を頂きそれをベースに家具屋として提案することも多いです。

製作する以上、より綺麗に、より丈夫になるよう考えるのが責任だと思いますし、考えてしまうのが性です。

理想、理想以上を具現化出来るように励んでいます。

納品後オーナー様にお会いして、仕事の合間や閉店後もカウンターを見て、腰掛けて過ごす時間が増えているくらい満足しているとお言葉を頂きました。

嬉しい限りです。

ご依頼ありがとうございました。

スタッフあべ

建築の旅・里山住宅博つくば 堀部安嗣

思い起こせば2019年10月。

もう5年か、まだ5年か…?

法人化前だと思うが、会社として初めての研修旅行だったかもしれない。

少なくとも私にとっては。

里山住宅博と題し、以前に神戸で行われた催しがつくばであり、著名な建築家が複数設計していた。

その中の1人が堀部安嗣。

住宅を多く手がける建築家であっても、関係者にでもならなければそう見学出来るものではない。

住宅博はそのまたとない機会と思い、見学にこぎつけた。

下屋に越屋根。

今となっては堀部安嗣の代名詞と言えるような設計。

その始まりの1つと言える。

壁をしっかり残し、白黒モノトーン。

下屋の水平ラインが美しい。

階段室、吹き抜けを兼ねたリビングダイニング。

天井高にはメリハリがあり、ダイニングは2mとかなり低め。

でもそれが空間の落ち着きと、外観の綺麗な水平ラインを作っている。

キッチン奥には、今は当たり前のように重視されるようなった中間領域。

最低限の光、天井が綺麗な寝室。

細々、可愛げのあるディテールたち。

今となっては重厚なインテリアを作るイメージだけど、これくらいの軽やかなインテリアが私は好きだな〜。

外観の特徴でもある越屋根は、通風や採光・パッシブソーラーを兼ねた複合システムとして利用されている。

そのプランニングの上手さに驚いたな〜。

先人の知恵、地域的、土着的な構成に好感と新しい気付きを与えてくれた。

堀部さんの設計、また見たいな〜

スタッフあべ

OPEN HOUSEを終えて

オープンハウスにご来場ありがとうございました。

オーナー様もお受け頂きありがとうございました。

何を決め手、きっかけに家を誰と作るか、買うのか。

今はblog、Instagram、YouTubeと沢山の情報媒体があるけど、やっぱり『百聞は一見にしかず』

『行く』『触れる』『体感する』が1番の情報だと思っています。

もちろん事前の勉強は大事。

社会に求められる住宅事情はより高度化し、ルールが厳格化し、性能の順守が法律として制定されつつあります。

寒い、脆い、知りませんでした、と後悔するのは結局住む人です。

UA値とはC値とは?と事細かに知る必要は無いにしても、C値とは隙間の量の尺度で小さい方がいいよね、と知るか知らずかでは大きな差があります。

細かくはプロがしっかり管理するけど、そういった性能があるんだと知ってもらいたい。

車はメーカー特有の性能や燃費をしっかり見て判断するはずです。

ハイブリッドやEVにより低燃費化することで社会的責任を果たす意味でもとても大事なことも知っている。

それがランニングコストを小さくすることも。

しかし住宅ではその考えがとても希薄。

それはとてもおかしな事だと思います。

どうやらオープンハウス、見学会というのはハードルが高いと思われているようです。

予約制なのがよりそう思ってしまうのかもしれませんが、オーナーからお借りしているので仕方ありません。

弊社は年に一回程しかオープンハウスは出来ていません。

(もっと設計したい、社会に貢献できる、愛させる家を増やしたいのですが…)

でもありがたいことに、足を運んでくれるひとはもちろん、興味を持ってくれる方はいます。

ただ、見学会となると二の足を踏んでしまう。

お気持ちは分かります、分かりますが勿体無い!

そんなこと考えずで是非来てください!

全く迷惑ではありません!

同じように楽しんでくれる人、志しを共に出来る方々を我々は求めています。

もしご依頼頂くにしても、沢山現場に行って見て、納得できるまで足を運んでください。

ローンで建てる大事な家です。

死ぬまで住む家です。

ずっと住みたいと思える家を見つけるのは一筋縄では無いですよ。

今更ですが、弊社の設計の強みは結局はデザイン力だと思います。

意匠デザインも性能の1つと考えます。

どんなに断熱気密が良くても格好悪い家は愛されません。

普遍的で何歳になっても、おじいさんおばあさんになっても似合う・廃れないデザインを探しています。

地域に根ざせる、近所の人にも『良い家ですね』と言われる、景色になるような家を求めています。

帰宅時に家を見て『やっぱり可愛い我が家』と思えるか。

家族団欒中に『やっぱり落ち着くいい家だな〜』と思えるか。

それは性能を超えた感情です。

だからその基盤として、寒くてはダメなんです。

断熱・気密・意匠の共立。

性能はあくまで計算値、実際は体感するのが1番。

そしてデザインは数値化することもままならない概念です、体感するしかありません。

そのために沢山足を運んで下さい。

次回見学会ができる時は、近所に遊びに行くような気持ちで来てください。

今回残念ながらお会い出来なかった方もまたよろしくお願いします。

お会い出来る日を楽しみにしております。

スタッフあべ

OPEN HOUSE 開催のお知らせ

この度、弊社にて設計した住宅のオープンハウス、完成見学会を開催致します。

◼️概要

・弊社工房にて製作した3.5m造作アイランドキッチン

・景色を取り込むフルオープンサッシ

・施主DIY塗装による内装仕上げ

・床下エアコン

・住宅性能 Ua値0.39 C値0.4 耐震等級3

・建築面積 約49㎡(15坪)

・延床面積 約80㎡(24坪)

◼️開催場所

仙台市泉区(予約者に現地住所をご連絡致します)

※数台分の駐車場のご用意があります。

◼️開催日時

3/22(土) 3/23(日)

①11時~⑧11時~
②12時〜⑨12時~
③14時〜⑩14時~
④15時~⑪15時~
⑤16時半~⑫16時半~
⑥17時半~⑬17時半〜
⑦18時半~⑭18時半~


◼️お申し込み

ご予約は下記HPお問い合わせフォーム、またはInstagramDMにて受け付けております。

dessert-furniture.com

Instagram

送信後3日以内に返信がない場合はお手数ですが再度お問い合わせをお願いします。

ご予約の際、下記をご記入をお願いします

①お名前

②当日のご連絡先電話番号

③参加人数(例:大人2名、子供1名)

④希望日時(①〜⑭)

⑤一般または同業、関係者など

◼️注意事項

・靴下の着用をお願いします

・会場にて白手袋を配布します、着用お願いします

・1組50分を目安とさせて頂きます

・入口にてお手荷物を預からせて頂きます

・同業者、関係者の見学も歓迎していますが、一般の方優先とさせて頂きます

注意事項確認の上、ご協力お願い致します。

状況によって急遽開催見合わせ、予定の変更など、ご予約の際はその旨ご了承ください。

燕沢の家・自邸 窓結露と絶対湿度

日本の住宅の冬の問題。

その1つが窓の結露と言えます。

何故問題なのかと聞かれたら、結露が起因するカビの発生やダニの温床になるからです。

世界に目を向ければ、結露すると欠陥住宅と判断される国があるくらいです。

アルミサッシを経験したことない日本人は、ほぼ居ないと言っても過言ではないように思います。

実家、または賃貸アパートなど、冬になると結露でびしゃびしゃになりカビが発生、壁やカーテンにも広がる。

カビは健康を脅かす厄介や存在ですし、掃除も面倒でしかありません。

掃除して見た目は綺麗になっても、石膏ボードと壁紙の間で繁盛していることも多いです。

室内は何かしらのストーブで温めて、生活で出る水蒸気で湿度上昇。

でも外は寒く、ガラス周りが冷え込む。

その室内外の温度差で、窓枠やガラスで露天温度になり水蒸気が気体から液体に変わる、それが結露です。

ではどうしたら結露が無くなるのか?

基本的には窓の高断熱化しかありません。

現在日本では、窓メーカーは様々有りますが、アルミサッシ、アルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシ、木製サッシと種類が有り、この順番で断熱性能が高くなる傾向にあります。

さてさて燕沢の家はというと、6割が木製サッシで4割が樹脂サッシです。

できる限りの高断熱化且つ、準防火地域による防火設備の義務化により、木製サッシが割合多くなった結果です。

その家が結露するのか、しないのか!?

残念ながら結露は発生しました…。

南の窓です。

日射取得用のため複層ガラス(2枚ガラス)であることと、防火窓のためガラススペーサー(銀色の部分)がアルミなのが大きな要因です。

北の窓です。

トリプルガラス、樹脂スペーサー(黒色の部分)の恩恵で、南より過酷な環境のはずが結露は少なめ。

2枚ガラスと3枚ガラスの性能差は明らかですね。

しかしどちらも、ガラスは多少結露してもフレームは結露無し、流石です!

撮影時の室内環境は室温17.8℃。

(外部を測り忘れた汗)

相対湿度64%、絶対湿度9.7g/m3。

まあ、ぼちぼちな室内環境ですかね?

とりあえず過乾燥ではない。

絶対湿度計をお持ちのご家庭はほぼ無いと思いますが、実はこの絶対湿度が大事です。

相対湿度は気温に応じて変動するのであまり当てにはなりません。

1立方メートル辺りの水蒸気の質量を測ります。

縦が気温、横が相対湿度で、マスの数字が絶対湿度です。

赤と黄色は乾燥気味でウイルスの活動が活発なエリアです。

青、水色はウイルスに対して抑制出来る環境です。

でも青ほど湿潤だとダニの活動が活発化します。

なので絶対湿度は水色のエリアで、それを1年を通して目指せると大変健康的な室内環境になります。

もし、「室温が高くても結露してないよ」ということがあれば、湿度量が低く乾燥状態と推測出来ます。

快適な温湿度を作りつつ、結露しないようにするには冒頭の通り、窓の高断熱化が大事です。

高断熱をし過ぎて後悔は無い!(誰かの名言)

絶対湿度計はみはりん坊Wがオススメです。

程よく正確でリーズナブルらしい。

自分の家の環境、把握するのにいかがですか?

スタッフあべ

燕沢の家・自邸 冬を迎えて

高気密高断熱住宅を求め、自ら設計し、住んで半年が過ぎ、厳冬期を迎えようとしています。

自邸の性能はUA値0.37、C値0.2、ηAH値2.3です。

2階LDKで1階は寝室・水回りです。

冷暖房設備は床下エアコンとロフトエアコンです。

冬はどんな暮らしぶりになるのかずっと楽しみにしていました。

日射取得は特別多くはないので、1階の床下エアコンはずっと付けっぱなしの状況です。

率直な感想としては『もちろん暖かい、けど足元が少し寒い』です。

HEART20のG2一歩手前でも少しは寒いです。

もちろん、さむ〜い屋外から室内に入ると、賃貸アパートの時では考えられないくらい暖かいです。

玄関も浴室もトイレも暖かい。

とりあえず、寒くて辛い部屋は全くありません。

ただ、もっと強い火力の熱源が欲しい気持ちはあります。

ずっと室内にいる体には十分ですが、外で冷え切った体には少し物足りない。

やっぱり薪ストーブとかペレットとか備えるべきだったかな〜?なんて。

床下エアコンと2階LDKの相性はベストでは無かったと思います。

2階が滞在時間が長いのに、熱源は1階なので床は冷え気味です。

景色のための大窓があるのもその原因の1つです。

2階LDKなら階間エアコンが良いのかもしれません。

逆に床下エアコンのある1階の床は、ほんのり暖かく、かなり快適です。

それが2階にもあればな〜、と思います。

早朝で1階の室温は約20℃、2階は約17℃。

晴天の昼間で、2階は24℃ほどになります。

2階LDKの北と西の大窓には障子を備えています。

夏はそれほど活用出来ていなかったですが、冬の断熱効果は中々なものです。

体感的に冷気の感じ具合がまるで違う。

改めて、障子は良いものですね!

因みに夏はロフトエアコンで涼しい。

ですが、2階LDKではその冷気が混ざりきる前に床を這うように流れるのでそれもまた足元が少し冷えがち。

2階LDKの難しさを痛感してます…。

完璧では無いにしても、今ある知識を総動員して設計しても、発見や気付きはあるものですね。

まだ住み始めて半年。

今後もいろんな発見や気付きを期待したいです。

スタッフ阿部