昨今の建築費の上昇により、狭小化し続ける住宅面積。
そして、日本の住宅の高気密高断熱化が急務で、やっと4月から断熱性能の義務化が始まった。
と言ってもUa値0.87と水準が低すぎてなんのための義務化やら?
さて、高騰する住宅価格でコストが合わなくてどこを削ろうか?
と考えている人は沢山いるはず。
そして表題へ「玄関ドアはケチるな!」
機能的役割が多く、見た目が大事で、手に触れるところ。
毎日触る、開け閉めする、それが玄関建具です。
木の質感や鍵、金物の触感に心ときめくのは私だけではないはず!
だからそこでコストダウンは図ってはいけない。
むしろそここそ、特に良質なものを選ぶべきです。
個人的には玄関ドア選定の条件が2つあります。
とにかく高断熱であること。
木の温かみが好きなので、木製であること。
●ガデリウス・スェーデンドア


熱貫流率U値0.67と圧倒的な数値。(数字が小さいほど高断熱)
表面は突板ですが、チークやオークなど高級木面材。
防火仕様もありそれでもU値1.19、充分な性能です。
弊社直近の新築3件は全てこのガデリウスです。
●スニッカルペール

パイン面材で爽やかな印象。
U値0.85。
噂によるとガデリウスより少し安価らしい。
●コシヤマ・スペリオル

秋田製。
隠し丁番と特殊なレバーハンドルで防犯性が高い。
U値1.02。
●アルス夢窓

山形製。
無採光、ガラス無しだとU値0.95。
多点デットボルトの特殊な鍵で高い防犯性を有しています。
(工場見学にさせていただいたが、先進的な試みや姿勢に非常に感動しました!)
とまあ、挙げるとキリがないのでここら辺で…
そのほかユダ木工(0.82)、キムラ(1.04)などなど。
メーカーごとに細かく特徴、意匠に差がありつつ、性能差がある。
ガデリウスは既製品なので、寸法変更は難しいかと思います。
また他メーカーと違って突板であるのが、唯一劣る点かと。
でもU値では1番性能が良い。
また比較的安価に用意できてきたので弊社はカデリウスを選んでいました。
ガデリウス以外は突板ではなく挽き板や無垢板。
突板は1mm厚程度、挽き板は3mm、無垢は9mm程度かなと。
なので質感がしっかりしているのは無垢ですが、ガデリウスは突板の下が鉄板で、反り止めになっているので歪みにくい作りなんです。
またコシヤマやアルスは、セミオーダーが容易なので、寸法変更やハンドル変更も可能。
真鍮ハンドルにしたい場合などはそのようなメーカーに頼ることになります。
また、U値を考えなければ本当は地産地消で選びたい。
なのでコシヤマ・アルスなど国産→東北産→隣県産でまとめたいけど、まずは住まい手の利益を優先して選んでいました。
こうして改めて調べると、どのメーカーもおおよそU値1かそれを切る充分な高性能。
どのメーカーも素晴らしいです。
例えばアルミは木と比べ、1500倍熱を伝えます。
そう言われると恐ろしい…
そう言った意味でも、やっぱ木製が良い。
玄関ドアが高断熱だと玄関室が不要になる。
木製だと、LDKからドア本体が見えてても気にならない。
つまり小面積化する住宅事情にも最適なのではと思っています。
なので玄関ドアをケチってはいけない!
見た目にも性能にも良いドアを選びましょう。
スタッフあべ