年に一度程しか開催出来ていない弊社のオープンハウス。
故に人集まるかな〜と毎度不安になりますが、蓋を開けてみれば全ての時間が埋まり、総人数が11人になってしまう時間もあり(狭い家なのにすみません…)沢山の御来場がありました。
改めてありがとうございました。
曲がりなりにも、出来る限りの建築勉強をし、建築事務所さんとお仕事をさせて頂きながら刺激を受け、少しずつ実力を付けて(付けたつもりで)自邸の設計に臨みました。
意匠だけでは無く、性能、温熱環境や耐震性も今出来る限りの知識を詰め込みました。
いつの頃からか健康を強く意識するようになり、おそらく『民藝』に傾倒してからだと思いますが、作るもの、生み出された物達にも『健康な美』を求めるようになりました。
また、私はそもそも体が丈夫な方では無く、小児喘息などで毎週のように病院に通う幼少期を過ごしていました。
妻と出会い、食事に気をつけるようになったり、生活からの考えの顕現もあると思います。
人でも健康的でハツラツとしている人の方が魅力的に見える。
そう言ったことを住宅でも表現したい。
建築がもたらす環境、それは意匠であり、温熱であり、耐震性、または耐久性であり。
それは家具やお皿などの生活雑貨も一様に同じです。
でも宗教チックになったり、過激に推進するようなことでもありません。
程よく脱力しなければという気持ちもあります。
追求しすぎると、どうしても窮屈感や息苦しさを覚え、求める健康とは異なってしまいます。
『人を健康に、元気にする建築』
私は今36歳になりましたが、10年程度ブログを書き続けた時期がありました。
かつての記事にどんな家にしたいかという投稿があり、数日前にたまたま見返してました。
もちろん内容は覚えているわけありません。
箇条書きで以下の内容でした。
⚫︎可愛らしい三角屋根
⚫︎漆喰壁
⚫︎木の外壁
⚫︎桶のようなバスタブ
⚫︎木製サッシに障子
⚫︎真鍮のドアノブや表札
⚫︎出来る限りの小さくワンルームに
⚫︎経年美化すること
今の家が出来ることが知っていたかのような内容に驚きました笑
見学に来ていただいた設計の大先輩から嬉しい言葉を頂きました。
「自邸特有のイキった感じがない」と。
よく建築士の自邸となると、まして全て自ら設計した案件はたったの3件となると、どうしてもイキった感じになってしまわないか危惧していました。
ただ書いたように、脱力した感じ、枯れたデザインと言われるモノに憧れ、意識はしていました。
しかし本人にはそのつもりがなくとも、他人から思われていては意味がない。
設計デザインの難しいところです。
空間を綺麗にしたいとはいえ、ディテールを詰め過ぎると苦しくなる。
それは職人さんに面倒をお願いすることであり、建築に脆さを与える場合もあります。
それは私が家具職人としても働く身だから思うことかもしれません。
程よく大らかに、寛容にそういうことは捉えたい。
本当に快適に過ごせています。
工務店さん、職人さんには感謝しかありません。
初めて住む高性能住宅。
住んだからこそ体感する快適さ、また特に難しいと痛感する湿度調整。
この経験を踏まえて良い設計がまた出来るよう、次に蓄えて行きたいと思います。
スタッフあべ